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夏の夜長に [本]

今週は夜になってもさほど気温が下がらなくて辛かったなぁ。
夜は長いし、通院での待合の時間が長かったこともあって読書がすすんだ。

1冊目。

タイトルに魅かれてジャケ買い。
と言っても電子書籍ですが。

マラソンを題材にしたミステリーなので、
「映画版相棒」第1弾のようにコース上に爆弾がしかけられているのかな? とか、
スタートからゴールまでの間に解決しなければならないタイムリミットミステリーかな? とか、
いろいろ期待して読み進めた。
意外にも、42.195キロのマラソン自体がメイン設定で、舞台はオリンピック・パラリンピックの代表選考会を兼ねた福岡国際マラソン。
代表を狙う有力選手のレース中の心の描写とそれまでの道のりで話が進む。
各節のタイトルも42、41、40...とカウントダウンになっている。
ゴールを目指して走る主人公の心情としてはカウントダウン形式の方がしっくりするのだろうけど、読者としては今何キロ地点だっけ?とわからなくなってしまう。
うーん。マラソン選手が全員爽やかなスポーツマンとは限らないんだろうけど、なんかなぁ。
ストーリーにもこれといった厚みがないしなぁ。うーん。

と言うわけで、2冊目はお口直し。
  

大好きな池井戸作品。
今年4月からの月9ドラマにもなっていた。
ドラマは見ていないけど、ウィキペディアで確認したらドラマの設定は小説とずいぶん違うみたい。そんな設定で池井戸さんらしさが出るのか?と疑問に思う。第一、主人公=家長じゃなきゃタイトルの意味も薄れてしまう。

いやー。やっぱり池井戸さんはいいですね。
けっしてエリートではないけど愚直に誠実に仕事と家庭に接する主人公が好き。
理不尽で傍若無人なルールのごり押しに翻弄されながらも、粘り強く自分のルールで対峙するさまがすごくぐっとくる。
最近、身の回りでもちょっとイヤなことが起きたので、そういったこととあいまって漠然とした不安が渦巻くストーリーにぐいぐい引き付けられた。
最後はスカッと。
うん。小説はやっぱりこうでなくっちゃ。


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コメント 5

liang

「ようこそ、わが家へ」は私もDLしてあるので
さらに楽しみになりました。
マラソンものでも爽やかじゃないのもあるんですねえ。
台湾で「風が強く吹いている」が流行ってるみたい。
やっぱり笑って泣いて感動できる話がいいですよねえ。
by liang (2015-08-09 05:00) 

keroyon

マラソンを題材にしたミステリー・・まであるんですね!
さわやかじゃない感じだと・・・う~ん・・。
池井戸さんのは好みじゃないときもありますが
ストーリーはいつも惹きつけられてさすが~と思います(^^)
by keroyon (2015-08-09 10:23) 

よーちゃん

最後にスカッとするのは好き!
っていうか、最後までどよーんと重い話は
読み終わって、ちょっと後悔します(;^_^A
by よーちゃん (2015-08-11 08:09) 

liang

「ようこそ、我が家へ」読みました。ドラマよりだんぜん
面白かった!悪徳銀行員もの、もうお家芸ですね(^o^)
そういえば「激走~」のほうも読んでました。
私も読後「ふーん」って感じでした……。
by liang (2015-08-13 00:11) 

ポッポ

liangさん、読書はやい~と驚きましたが、私もスイスイ読めた1冊でした。「激走~」は、どのキャラクターにも寄り添えないと言うか、入り込めないというか、なんかな...ですよね。
台湾に駅伝はあるのでしょうか? なんとなく駅伝が好きそうな雰囲気に思います。

keroyonさんの、読書メモ改めて拝読しました。池井戸作品の中ではちょっと辛めの評価でした。
銀行・企業モノは「ブラックボックスの中を垣間見る」という楽しさを感じ、この作品の日常にひそむ恐怖は自分にも起こりうるかもしれない...という身につまされるものがあります。なにが狂気の引き金になるかわからない恐ろしさがありますよね。

よーちゃんさん、「激走~」は「どよーんと重い」ってほど内容が無いです。
まさに「ふーん」という感想で、どこに軸足をとっているのかわかんない作品でした。
by ポッポ (2015-08-13 10:56) 

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