四国お遍路さんの旅4 [お遍路]
2023年3月16日木曜日一時
昨日は札所が閉じたあとに到着したので、11番札所からスタート。
藤井寺はこの日ボランティアの皆さまによる境内清掃が行われていた。
藤井寺の本堂近くに12番札所への登山道のような遍路道があるのだけど、
健脚5時間、平均6時間、弱脚8時間って。
平地で時速3キロの母は何時間かかるのーーー。
旅館吉野さんに宿泊するということは、翌朝に「12番札所焼山寺へ向けて出発」というのがデフォのようです。
昨夜の夕食時「(焼山寺に行くための)おにぎりをお作りしますか?」と尋ねられた。
母の足が通常通り(モエレ沼1周およそ4キロを40分で歩く)ならば、順番通りに焼山寺へ行くところだけど、なんせ時速3キロ。上り・下りにはさらに時間を要すという状態なので、12番札所はスキップすることにした。
その旨を吉野の皆さんにお伝えすると、「藤井寺に行く間は荷物を預かってあげる。そして鴨嶋駅まで車で送ってあげる」と。
嬉しい。
吉野さんに戻って荷物を受け取った。
すると私たち以外の荷物もある。
疑問に思っていたら、鴨島駅までの車中で、焼山寺前に吉野さんに前泊し、焼山寺を超えてすだち庵に宿泊するならば、2つの宿間で無料の荷物リレーをしれくれるのだそう。
なるほどーーー。そんなふうにして山を越えるんだー。
そして、13番札所以降をまわるなら府中(こう)駅で下車して荷物を預けて回れば良いと聞き、いったん府中(こう)駅で下車。
が、府中(こう)駅は無人駅で、コインロッカーなどはなかった―――――。
それなら今夜宿泊のホテルに荷物を預けようということで、徳島駅行きの電車を待つことにした。
徳島駅からのすぐのスマイルホテルで荷物を預け、時間が早いため入室はできないものの宿泊書類を記入すると、全国旅行支援のクーポン二人合わせて4000円分をもらえた。
再び徳島駅に行き、13番札所の大日寺行きバスの時間までエキナカのヴィドフランスで過ごした。
私も3日ぶりのコーヒーは嬉しかったが、朝食をブレッド&コーヒーと決めている母は大喜び。
美味しいねー。美味しいねーー。の連発だった。
母は2泊続けて「風呂とトイレは共同」の施設での宿泊にかなりやられていた。
私としては、82歳の母は「昔はこんなんだった!」的などんとこい対応を予想していたので、逆に驚いた。
インドネシア生活経験のある私の方が、順応できていた。
初めて徳島のバスに乗車し、停留所のきめ細かさに母と2人で驚いた。
なんと病院施設内の車寄せ近くにバス停がある。
「次は○○病院」というアナウンスがあり、病院前の道路沿いに停留所があるんだと思っていたら、バスはグイ――ンと施設内へと入っていき、車寄せ横の停留所で停車した。
なんと!札幌じゃ、市立病院だってこんな近くに停留所ないよ―――と驚愕したのである。
終点の一の宮札所バス停で下車すると、13番札所の大日寺は道路渡ってすぐそこ。
想像以上の「目の前」かげんで、いったん違う方向に歩きだしてしまった。
お次の14番札所常楽寺までは2.3キロ。
重い荷物から解放された母は、驚くほどのスタスタ歩き。杖もなし。
本堂と大師堂に納札したところで、ザーッと雨。
大師堂でしばらく雨宿りしていたら、小雨になったので16番札所の観音寺目指して出発。
観音寺までは1.8キロなのだが、道に迷ってしまった。
ちょうど民家から出てきた人に観音寺の方向を尋ねて軌道修正できたけど、1.8キロの道に40分近くかかってしまった。
工事現場の横を通ったら、警備の人に鴨がいるよーと教えてもらった。
ささーっと納札と納経帳への記帳をお願いして、時刻は4時15分。
お次の井戸寺までは2.8キロ。
母は昨日までの時速3キロペースではないとはいえ、5時の札所閉鎖までに間に合うか?
井戸寺まで残り1キロを切ったところで4時40分だったので、母から納経帳を預かって走った。
時間が心配だったので、先に2冊の納経帳へ記帳をお願いした。
書き終わったところで片付けが始まったので、ギリギリセーフだった。
石段に座って母の到着を待つも、5時になっても姿は見えず。
道に迷ったのかな?と心配していると、境内から母が現れた。
案の定、道に迷ったらしくなぜか裏側から直接境内に入るルートでやってきたとのこと。
それでも無事に納札できて良かった。
12番札所はスキップしたけど、目標の17番札所まで行けて大満足。
今回のお遍路はここまで!
府中(こう)駅までゆっくりと歩いた。
徳島駅近くのデパ地下でお惣菜を買ってホテルで打ち上げ。
目標達成できたし、WBCの日本戦盛り上がったし、ホテルだし、良い夜だった。
四国お遍路さんの旅3 [お遍路]
2023年3月15日水曜日
お遍路ツアーの皆さんがすっかり身支度を整えてスーツケースを引いて部屋を出るころ、母と私は朝食会場へ。
広い朝食会場には私たち2人分の朝食が残されているのみでした。
片付けのために食堂に現れたご主人と少々お話し。
やっと最近になってお遍路のお客さんが増えてきたとのこと。「今夜は吉野さん?」と尋ねられ、安楽寺に泊まって次に吉野さんに泊まるお客さんが多いと教えてもらい、よくわからぬまま予約を決めたのが定番コースと知りなんか嬉しくなった。
昨日はへとへとでたどり着いてお札を納めることができなかったので、6番札所安楽寺からスタート。
次の十楽寺までは1.2キロ。
阿波市のサインに嬉しくなる。
7番札所十楽寺。
門の2階の天井画が有名らしいのだが(あとで聞いた)、2階にのぼったものの天井をみることをせず、「たいしたものないよー」と膝が痛くて階段を上りたくない母に上がるまでもないと声をかけたのでした...。
大好きな金時が100円で売られていて、後ろ髪を引かれる母。
7番札所から8番札所までは4.2キロ。3月終わりくらいには「いちごロード」と言われるくらい路上のいちご販売が盛んになるらしいところを通る。
確かに「いちご」と書かれた小さいな小屋がぽつぽつとあるのだが、時期早くどこも無人。
歩いていると再びいちご販売所を見つけたので駆け寄ってみたところ、やはり無人だった。あー残念...と、遅れてやってくる母を待っていると、畑の様子を見に来ていたおじさんに「お四国さん?」と声をかけられた。
「お四国さん」とは初めて知る言葉。
「はい。お遍路に来ました」と答えつつ、北海道から来たことなどを話しているうちに母が追いつき出発1週間前に突如膝が痛くなってしまったということを語りだす。
おじさんも昨年ご母堂様がお亡くなりその供養でお遍路に出たこと、車で回ったので足摺岬以外は日帰りで回ったこと、先月に高野山奥の院に行ったこと、いろいろお話を伺った。
それから7番札所十楽寺の門の天井画のことも教えてもらった。
再び歩き出し、時速3キロ程度の歩きなので1キロも歩いていないくらいのときに、車がすーっと近づいてきたかと思うと先ほどのおじさんが「乗って行きませんか?」と声をかけてくれた。なんと嬉しいお接待!!
「(この次の次の)切幡寺が階段が多くてたいへんなところだから、少し足を休めたほうが良い」と車中でお話しくださった。
8番札所の熊谷寺で写真を撮っていると、昨日いくつかの札所で一緒になったお兄さんを発見。
「昨日も一緒でしたね?」と声をかけると、「そうですね。」とにっこりしてもらった。
車に乗せてもらったおかげで追いつくことができた。嬉しい。
熊谷寺のソメイヨシノはとても見事で有名らしいのだけど(おじさん情報)、まだ時期早かった。咲いている桜は蜂須賀桜。
9番札所の法輪寺までは2.4キロ。
舗装され整備された道路で歩きやすい。
法輪寺で再びお兄さんに追いついた。
追いついたというよりも待っていてくれたようだ。
「ここでいったん終わりにして(最寄りの)鴨島駅から電車で徳島にいき、そこからバスで神戸に帰ります」と、これからはもう札所で会うことはないため別れの挨拶をしてくださった。
神戸からの1泊2日のお遍路さん。荷物も少なくてうらやましい。
近いとそんなふうにできるんだなぁ。
ひざしが強く暑くなってきたので、門前の無人販売所で売られていたみかんを食べて休憩。
お次の10番札所の切幡寺までは3.8キロ。
切幡寺まで700メートル。
ここから先は上り坂。
すると、無人ながら「荷物預かります」のお接待をしてくださる家があり、ありがたく使わせていただいた。
これがほんとうにありがたかった。
山門まで上り。
が、実はこれは序の口。
これより333段。
それを登りきると、
さらに234段。乳酸!!
やっと御本堂。
桜が見事だった。山と寺と桜ってよく合う。
午後2時。やっとお昼ご飯。お遍路さんの昼食スポット。
朝食から7時間ぶりの食事なので炭水化物祭も許されるはず。
さて。11番札所の藤井寺までは9キロほど。頑張って歩きます。
吉野川を右に、河川敷道路を歩く。
一見歩きやすそうなこの道。が、一般車両通行禁止のはずなのに、びゅんびゅん飛ばして走る車が多かった。ところどころに車止めの金属のポールが立っているけど間隔が広いせいで全然通行止めになっていない。
もっとポールの間隔を狭くするべきだよね!などと、母と愚痴りながら歩いた。
やっと向こう側に渡る橋が見えてきた。
橋を渡り切ってから旅館まではまだ3キロほどあるが、その前にどこかで買い物をしなければ。というのも、昨夜のお宿安楽寺でもらった全国旅行支援のクーポン二人合わせて4000円分を使えずにそのまんま残っている。
橋を渡ったむこうにある鴨島駅周辺にはクーポンが使えるスーパーがあるので、旅館に行く前にまずはスーパーで買い出し。ビール、枝豆、そして念願のいちごなどを買っていたら、到着が遅いことを心配した旅館のご主人から電話が入った。時刻はすでに6時を回っていた。
スーパーからおよそ2キロの距離を1時間近くかかってやっと旅館に到着。
すぐに食事を、とのことで部屋に荷物をおいて手洗いうがいしてすぐに食堂へ。
食堂には私たちの食事を残すのみ。
とても疲れていた母は、お部屋にお膳を持っていくことを許可してもらい、椀物だけを食堂で頂戴した。
食事はあとにして、まずはお風呂。
銭湯の家族風呂くらいの大きさのお風呂に入った。
さっぱりしたところで、部屋に戻って食事、、、といきたいところだが、なんと食事は母が昼に食べたとんかつ再び。さほど手を付けずに布団を敷いて寝てしまった。
私は、お昼はカキフライだったので、ビールで母の分と2人分いただきました。
長い一日だった。
四国お遍路さんの旅2 [お遍路]
2023年3月14日火曜日
お遍路さんスタートの朝。
朝ご飯は、ホテルが無料で提供してくれるパンとコーヒー。
それに昨夜の残りの鳴門金時の天ぷら。
(無人の)レセプション棟に用意されているパン、コーヒー、ポット、トースターなどをトレイに載せて各自部屋に持ち込むことになっているので、ゆっくりと食べることができた。
建物は2階建てのアパートだが、なんだかバンガローに宿泊した気分。
鳴門駅から電車に乗っていざ四国八十八か所第一札所へ。
が、思わぬ足止め。
ちゃんと電車の時刻表を確認してそれに合わせてホテルを出ればよかったものの、何も考えず朝9時にホテルを出たので、電車は発車したばかり。
次の電車まで1時間ある。
時間もあるし、肌寒くもあるので、駅前の足湯へ。
毎日の足湯が日課ですといった風情のおじさまとおばさまに交じって母も。
お遍路に浮足立っている母は、お遍路に来たことを積極的に語りだす。
いろいろゆっくりな母なので、待ちの1時間もなんなく過ごして電車へ。
池谷駅で乗り換え。
乗り換えの待ち時間は20分くらいだった。天気が良いので待ち時間も苦にならない。
乗車した電車には、お遍路さんの白半纏に笠をかぶった外国人がいて、お遍路列車の様子。坂東駅から一番札所の霊山寺までの道にはグリーンの導線が描かれているので迷わず到着。
スタート地点というのは身が引き締まる。
さて、お遍路ど素人の私たちは、なにも持たずにやってきたのであるけれど、
駐車場横に大きなお店があって、なんでも揃う。
とりあえず納経帳とお札を購入。
お札は一札所につき本堂と大師堂の2枚納める。
一番札所は、スタートの場であるのはもちろん、88か所すべて回った後にご報告に来る場でもあるので、一番にぎわっていた。これから始める人と終えた人がいるのって不思議。
さて、2番札所まで緑色のラインを頼りに…と思ったら、ラインはない。
2番札所の極楽寺方向を示す看板を頼りに歩きだす。
ほどなくしてうどん屋さん発見。ちょうどお昼時だったので入店。
讃岐うどんとは違うんだろうけど、さすが四国のうどん屋さん。美味しい。
のどかな風景を眺めながらの2番札所までの1.4キロはちょうど良い腹ごなしになった。
極楽(寺)への階段。
弘法大師お手植えの長命杉。
札所には前後の札所の方向と距離を示す看板がたっている。
次の三番札所の金泉寺までは2.6キロ。
道端に立つ標石や、
電柱に貼られた歩きへんろ道のシールが頼りになる。
ところで、今夜は6番札所の安楽寺宿坊に宿泊する予定なのだが、次の4番札所の大日寺まで5キロもある。すでに午後2時を回っていて、このペースじゃ間に合わない。
というわけで、大日寺までタクシーに乗車。
タクシーで正解!
距離も5キロだが、上り下りが多い道だった。
4番札所の大日寺は立派でした。
ところで、母の足の調子もあって時速4キロを下回るような超スローペースな歩きへんろなので、他の(体力自慢の)歩きへんろの方とは進度がまったく違うのだが、タクシー乗車という禁じ手(?)を使ったことでこの大日寺で追いついた。
1番札所で見かけた歩きへんろ初心者仲間を発見。1番札所の売店で私たち同様に「なにを買ったらいいんだ?」って風にいたのでよく覚えている。
よっしゃ!行ける!と自信がついた。
次の5番札所の地蔵寺まで2キロ。
途中の道路脇に「どうぞおつかいください」と杖にするのに良さそうな竹を提供してくれているお接待があったのでありがたく母のために頂戴した。
2キロの道のりに1時間近くかかって、5番札所の地蔵寺。
次まで5.3キロあるけど、今日は最後!そこに泊まるんだからね!とはっぱをかけつつ歩く。
途中、おじいさんに「歩いて行くの?北海道からきたの?ひゃーーーー」などと声をかけられつつ、2時間かかって6番札所安楽寺に到着。
母も頑張ったが、母のペースに合わせて歩くのはとてもきつかった。
6番札所安楽寺に到着したのは、午後5時45分。
チェックインの手続きを済ませるとすぐに午後6時からの夕食時間。
「宿泊者の皆さんには同じ時間に夕食をとっていただきます。」とのことで、夕食前に風呂に入ることは許されず...。
精も根も尽きた様子でがっかりしている私たちを見るに見かねたのか、「宿泊者の皆さんはほぼ全員、夕食後の7時から1時間程度の勤行に参加されますけど、もし勤行に参加されないのであればその時間誰もいないお風呂に入れますよ」。
なんと!
出発前は「宿坊で勤行」を楽しみにしていたくせに、そんなことすっかり忘れて一番風呂にゆっくりと浸かって疲れをいやした。
部屋。
洗面所は各個室の入り口外についているけれど、トイレは共同。
疲れたし、風呂上がりに自販機で缶ビールを買って飲んだし。
ぐっすりと思いきや、隣の部屋との壁が薄くて会話は丸聞こえだし、夜中に廊下でなにやら大声で騒ぐ男性がいるし、廊下突き当の我々の部屋のすぐそばの国道を走る車の音がうるさいしで大変だった。
そんなこんなで長い長いお遍路一日が終わった。
四国お遍路さんの旅1 [お遍路]
2023年3月13日月曜日 北海道の天気は朝から強風。昼近くからは強風と雨。
出発の朝は早い。
安さ優先で、札幌=(バス)⇒千歳=(飛行機)⇒関空=(バス)⇒徳島という行程なので、朝早くでなければその日のうちに徳島に着かない!
朝5時35分の千歳空港行きバスに乗るため、朝5時ちょい過ぎに家を出発。最寄りのバスターミナルまでは歩きよ。重いリュックを背負ってえっちらおっちら。母曰く通常15分で着くのに20分かかったとのこと。まあねぇ。足が動いていないもんねぇ。
空港に6時40分頃に到着し、なにか朝食を...と探すもどこも営業前。保安検査場を過ぎて搭乗口付近の売店なら営業しているかな?と期待したけど、どこもここも営業前。かなり歩いて探し当てたお店には、
「Open 7:10~」の貼り紙が。
搭乗開始時刻は7時15分なので店前でオープンを待ち、オープンと同時にサンドイッチとお茶を購入して搭乗口に走った。
久しぶりのANA!わーい。
春休みということもあって満席で、母と私は3列シート真ん中席の前と後ろ。
隣同士では取れなかった。
前に座る母を座席のすき間から窺った。
強風での飛行のためなかなかシートベルト着用サインが消えない中、前席の母がごそごそやり始めている。もしや...とは思ったが、あとで聞いたらやはり食事を始めたらしい。
それもテーブルを出して!
そんなこんなで関空に到着。
お次はバスで徳島へ。
関空から徳島は、本来ならば直行バスがあるらしいのだが、コロナで乗客が少ないせいなのか運行を見合わせていて、三宮で乗り換えなければならなない。
webサイトには「お得な乗り継ぎ切符」がありますと記載されているが、どうやって「お得な乗り継ぎ切符」を購入するのかわからない。
切符売り場前でうろうろしていると窓口のお姉さんに声をかけてもらった。
「お得な乗り継ぎ切符」は予約購入のみなんだと。
予約してないからダメか…と肩を落とすと、今から電話をかけて予約できますよと。
予約番号を書き取るためのメモ用紙とボールペンも貸してくれた。
徳島バス(?)に電話をかけ、乗車予定時刻、乗り継ぎ方法、徳島での降車場所を教えてもらい、予約番号を書き留めたメモを窓口のお姉さんにお渡しし「お得な乗り継ぎ切符」を購入した。
乗り継ぎのため神戸三宮で降車。
30分程度の待ち時間。
暇つぶしに近くの阪急デパートの地下食品階をうろつくと、ひえーーー。ケーキ類がすごい!
さすがお菓子の街じゃーーーー。
母と、今度は神戸にも泊まらないとだねーなどど言っているうちに徳島行きバスの乗車時間。
淡路島は神戸に近い方は大阪都市圏のリゾート地なのかな。
徳島方面に進むにつれて畑が多くなってきた。
渦は小さいけど、バスから鳴門の渦潮も見れたよ。
「高速鳴門」という停留所で下車。
高速道路に設けられたバス停で下車するの初めて。
下りていくとモノレールのようなエレベータがあった。
△と▽のボタンで操作するのでまさしくエレベータ。
下り立ったすぐのところには、競艇場。
ギャンブラーとしては一度覗いてみたいという誘惑があったが、競艇って朝早いのね。
午前6時くらいに始まり午前9時くらいにはもう終了していると知り、初めての競艇体験はならなかった。
家を出発してからおよそ10時間後。
JR鳴門駅のほぼ向かいにある宿泊先にたどり着いた。
ホテル寄りの民泊というか、民泊寄りのホテルというか。
バスタオルとフェイスタオルはあるけれど、寝間着・スリッパは無し。
ただし、どちらも100円くらいで貸し出してくれる。
全国旅行支援を使ったので、二人合計7,744円。
さらに4,000円分のクーポンももらった。
ホテルから近くてクーポンを使えるところを検索して、
大大大大大正解!!
お刺身美味しい。
そして、カツオ!! こんなに美味しいとは初めて知った。
メニューにはなかったけど、注文したら作ってくれた鳴門ワカメの天ぷら。美味しい!!
焼き魚は「グレ」という名前。色と形から想像するよりもさっぱりホクホク。
阿波鶏。これも美味しい。
途中で味変でお願いした鳴門ラッキョウ。これが小粒ながら美味しいんだ。
もうお腹いっばいだったけど、サツマイモ大好きの母のリクエストで鳴門金時の天ぷら。
美味しい!けどさすがに多かったのでお持ち帰りをお願いしたら快くプラケースを出してくれた。
私はワインで、母は鳴門金時の焼酎をお湯割りで頂いた。
鳴門ってすごい!なんでも美味しいよ!
そんでもってお会計は7千円ちょっと。
旅先でこんな満たされたの久しぶりだ。
なんだか幸先良いな―――。
四国お遍路さんの旅0 [お遍路]
2023年3月13日から1週間、母と二人で徳島と大阪に行ってきた。
母は現在82歳。
足腰はかなり達者で、通院も2週間に1度の耳鼻科と3か月に1度の歯科だけ。
夏季は毎日のように自転車に乗っているし、ウォーキングもする。
お小遣い稼ぎ程度の仕事もしている。
そんな母は、1980年代に放送されたドラマ「花へんろ」の大フアンで、その影響で「お遍路さんに行ってみたい」が長年の夢。
忘れた頃にその願望を口にする。
今年になって「85歳に仕事をやめる。そして時間ができたらお遍路さんに行く」とまたぞろ願望を語りだした。
は?85歳?
今だっていろいろ危ういのに85歳?
いくらなんだって85歳に新しいことを、それも体を使うことを始めるなんて無理でしょう。
「これからの人生で今が一番若いんだ!」(←私の座右の銘)
その気があるなら、最初の数回は付き合うから今年から始めよう!
ということで、2月に飛行機やらホテルやらの予約をとった。
で、出発1週間前の朝。
台所と居間を行き来する母が足を引きずっている。
どうしたの?と聞くと「膝が痛い」と。
えーーーー?
1週間後には出発よ。
お遍路よ。
歩くのよ。
放っておくとそのままな様子なので、病院に行って診察をしてもらうよう勧めた。
午後に病院に行ったは良いが、なかなか帰ってこない。
とっくに診察時間は終わっているだろうという時間になっても帰ってこない。
夜8時近くにやっと戻って来たのでどうしたのか尋ねたら、「足が痛くてなかなか歩が進まなかった」と。
なんでよ。なぜタクシーに乗らないのよ。
さらに、病院がご厚意でMRIの予約を翌日に手配してくれたのを、翌日は歯医者の予約があるから断ったと言う。
なんでよーーーーー!
今は、歯(それも予防歯科)よりも足でしょうが!!
翌朝。
受付開始時間と同時に病院に電話をかけ、20分後の「空き」に潜り込ませるよう母を車で送った。
さらに翌日。
画像を示しての先生の説明によると、半月板が半分くらいになっている(新月板状態?)と。
痛いときに服用するよう痛み止めを処方され、旅行が終わったら来るように言われたと。
で、どうなの?行けるの?歩けるの?と尋ねたら、行きたいという。
全部手配済みで、止める場合はキャンセル料が発生するならば、行くだけ行って様子だけでも知りたいと言う。
出発2日前。
もう30年近く通っている美容室に母と二人で行った。
痛み止め以外の処置を施されていない母はやはり足を引きずりながら歩く。
なのに「四国にお遍路に行くんだ!」と意気揚々と話す。
先に終えた母がお店を出たあとに「お母さん、旅行に行って大丈夫なんですか?」と心配された。
足がどのくらい痛いのか本人じゃないからわからないけど、すごくやる気満々なので行こうと思っていますと答えると、「確かにやる気は満々ですねぇ」「気をつけて行ってきてください」と。
そんな感じで不安だらけの出発だが、予定通り行くことになった。